2008年01月20日

12)僕の大好きな散歩.....のはずが...?

僕は散歩が大好き....少しくらい遠くても全然疲れないよ。
出来れば自分で出かけてしまいたいくらいさ....
でも家の周りは、車がたくさん走ってるし
危ないから叶わぬ僕の夢なんだ...。
でも悲しくなんか無かったよ。
大好きな散歩は朝夕で2回は連れてってもらえたからね。
....ただある日から僕は、何故だかわからないけれど
散歩が嫌いになってしまったんだ。
おじいちゃんが散歩係りで、朝声をかけてくれる。
「おいっ!!!KURO散歩に行くぞ...」
普段は大好きで行くのに、行きたくない僕がいる。
おじいちゃんと僕の朝の戦いが始まる....
おじいちゃんは思いっきり引っ張る....
僕もまけるもんかと伏せ状態で頑張る。
大抵根負けするのは、お爺ちゃんなんだ。
そんな様子を見てるのが、
洗濯物を干しながら見てるお母さん....
お母さんが僕に言うんだ....
「お父さんやお母さんは会社に行かなければならないの。
おじいちゃんと仲良く散歩に行って来てね」

...お母さんのお願いでも聞けないことがあるんだ。
だってお爺ちゃんは、僕が行きたいほうへ行ってくれないんだ。
楽しいことがあるから、僕だって時には寄り道だってしたいのに
すごい力で引っ張るんだよ。
おじいちゃん!!!..って叫びたくなるんだ。
だから僕は反抗期になってるんだ。
解かってよ。おじいちゃん....お母さん。

お母さんは僕の態度を見て、本当は行きたいくせにって
顔をするんだ。
お母さんが散歩紐を結んでくれる。
お母さんが連れてってくれるの....?
行くよ.....お母さんと一緒なら....早く行こう。
でも家の周りを少し歩くとすぐに家に帰ろうとするんだ...
お母さん...散歩はこれからでしょ....?
あれっ...お母さんがお爺ちゃんを呼んでる...
「..おじいちゃん....KUROが行きたがってるよ。
連れてってあげて」
えっ....お母さん、勝手に何を言うの...
僕はお爺ちゃんとは行きたくないって言ってるでしょ。
お爺ちゃんが歩き出す頃、僕は腰を引いて抵抗....
お母さんの困り顔.....僕は嫌だってばぁ...
困り顔なのに
「KURO...行ってらっしゃい」
僕はお母さんに騙された気分で一杯だった。
そんな騙され散歩のような日々が何日か続いた。
僕も後で気がついたんだ。
折角連れてってくれるというお爺ちゃんに
反抗したりしてごめんねって思うようになったんだ。
怖い中にもお爺ちゃんの優しさが有ったものね。
気がつかなくてごめんね。おじいちゃん。
天気がいい日に、盆栽の手入れをしてる時
僕が邪魔をしても怒らなかったよね。
時には僕に話しかけてくれたりして....
お爺ちゃんは本当は優しいのに人には見られたくなかったんだね。
僕は知ってたよ。

ささやかな僕の反抗期の思い出の一つだね。





Posted by daisy at 11:24│Comments(0)
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